なぜ音で位置が分かるの?

 

陸上(空気中)ではどの方向から音が鳴ったのかは、左の耳と右の耳に聞こえてくる音の違い”わずかな時間の差”によって音の位置がわかります。右の耳から先に聞こえれば右の方向から音が鳴ったと気づき、左の耳か先に聞こえてきたら左の方向から音が鳴ったと分かります。

右耳と左耳は20~30cmほどしか離れていないのに、この右と左の音の聞こえるタイミングのわずかな時間差によって左右だけではなく、前後左右上下と360度立体的に全方向がわかります。これは『両耳(双耳)効果』と呼ばれ、片方の耳でも位置の特定はある程度可能ですが、両耳を使うことによってより有効的になります。

 

水中の音の聞こえ方

 

水は空気中よりも音が速く伝わります。空気中では音は1秒間に約340m進みますが、水中では1秒間に約1500m進みます。

この為、水中では音が約4~5倍の速さで聞こえる為、自分の体の周り全体に音がほぼ同時に伝わっているような感覚で人間には音が伝わります。水中では正面から聞こえてくる音も、四方八方から同時に聞こえてくるような感覚であったり、自分の頭上から音が聞こえてくるように感じられ、音での位置方向の特定は判断しにくくなります。

水中では音はより遠くまで聞こえ、距離が近くなれば音の大きさや聞こえ方は変わる為、音源に近いのか遠いのかくらいの判断は出来るかもしれません。

また、ダイバー同士の『声』でのコミュニケーションは、吐いた空気から水に伝わる際に『ぼこぼこ』とかき消されたり、低い声などは他のダイバーへ届きにくく、鮮明に何を喋っているのか分かりません。

ダイバー6名で『3文字の言葉』を隣の人に伝えていく『声のリレー』を行い実験をしましたが、『さかな』と最初に伝えた言葉が最終的に『まぐろ』に変わっていました。意味は大方間違っていませんが、”聞こえ方”はかなりズレている事がわかります。

しかし、高い声で喋ると鮮明に水中でも喋る事の出来るダイバーも存在します。(シンクロ選手などは体得している方は多いらしい…)管理人も一度ガイド中に水中で女性ゲストダイバーに名前を呼ばれた経験がありますが、『天からのお迎え』が来たかと思いました。

 

 

音に関する知識のまとめ

水中では音はより遠く速く聞こえるため、『水中では音での方向の判断は難しいが、距離なら分かる』そして『水中で上手に喋る事の出来るダイバーもいる』ということです。

 

※補足

音の速さは気温によって変化します。温度が高い方が少しだけ音の速さが速くなります。(水中では1度上がるごとに秒速約4~5mほど上昇)

海水と真水では海水の方が音の速さは1秒間で約100mほど速く伝わります。

 

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